楽器未経験の方からすれば、もしかすると楽器演奏は台詞を覚えるようなものだと思っているかも知れません。そうとも言えます。でも台詞を丸覚えした所で、現場では相手も居るし、話の筋もある、間の取り方、話すスピード、強弱、呼吸等、気を付ける箇所は幾つもあります。
ジャズには台詞はありません、筋だけ書いた簡易な台本があるだけ。その筋に沿って即興で会話を成り立たせるのです。時には煽り、時には沈黙し、時にジョークを交えながら会話を成り立たせます。更には会話を放棄し、お互いにまくし立てる事もあるでしょう。同じ曲でも時にはキーを変え、リズムもテンポも変えて演奏します。それが出来るようになるには、それぞれの言葉の意味を理解し、語彙を増やし、常に情報収集し、対話を重ねる事。
楽しい人生ですね。
